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米国の信用格差社会とは

その見本が米国だ。今の米国はクレジットカードの活用によって信用で回る社会に変化している。米国では、いち早く信用情報の一本化がなし遂げられ、高度な信用社会が築かれている。日本もそれに倣おうとしているのだ。米国では、すでに二十年前からあらゆる返済情報が一本化されて、ほぼ同じ情報が三つの信用情報機関に送られるといった仕組みができあかっている。ほとんどの支払いがクレジットカードを通して行なわれるため(家賃や電気料金など)、それらの返済履歴がその情報機関に集められ、一本化されている。カード会社や銀行はその情報をみることで、新規顧客の住宅ローンやカード取得の可否を判定する仕組みになっている。

その際、利用されるのがクレジットヒストリーで、二年間のクレジットカードの返済履歴、カード所有枚数、借入残高といったクレジットカードに関する情報が記載されている。それらをみてカード会社や銀行の担当者は可否を判定する。さらに、そのヒストリーを個人用にみやすくカスタマイズしたものをクレジットレポートといい、カード会社や銀行だけでなく、利用者本人にもそのレポートを提供してくれる。利用者はそのレポートをみて、履歴の記載に間違いがないかとか、カード会社の審査が正しいかどうかを確認する。さらに、注目すべきは、すでに、信用偏差値と呼べるものが登場していることだ。クレジットヒストリーをもとにその人の信用度を三桁の数値に直したクレジットスコアというのがそれだ。

信用情報が一本化されたとしても、それを偏差値で順位づけるのは至難の業であるが、米国の場合は、フェア・アイザック社という審査、与信専門のソフトウェア会社が一手に担当している。同社はカード入会の審査や途上与信を長年に亘って手がけてきており、どういうタイプの人が自己破産になりやすいのかとが、多重債務に陥りやすい人の特徴を見分ける方法などの技術をたくさんもっている。そのノウハウを使って一本化された信用情報を「松竹梅」に分けて偏差値化しているのだ。フェア・アイザック社の判定方法はブラックボックスだが、信用情報のうちで、とくに五つの要素に注目して数値を付けているようだ。

①返済履歴
②与信総額に対する利用総額の比率
③クレジット履歴(期間)の長さ
④ローン利用の実態
⑤新しいクレジットカードを作ったか(新しい取引を始めたか)

これらを総合的に判断するとともに過去のケースを加味してスコアをだしている。この数値をFICOスコアといい、300点から850点までに分けて評価している。一般にも提供しているが(有料)、三大信用情報機関もFICOスコアの技術を使って、自らの信用情報を加工してそれぞれがスコアをだして提供している。このため三つの情報機関で数値が若干ことなっている場合がある。FICOスコアの数値では、850点に近いほど信用度の高い人といえる。このスコアの利用の仕方としては、全体の中での自分の信用度の位置づけが分かることがある。もうひとつ重要なのはこのスコアによって住宅ローン、預金、リボルビング払いの金利が決まるということ。優良顧客ほどローンの金利は低くなるし、預金の金利は高くなる。スコアの低い人ほどローンの金利は高く預金の金利は低くなる。